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「怖〜いおばけ」集合

水野美術館で「浮世絵展」

恐ろしくもどこかあいきょうのあるお化け作品が並ぶ

 江戸時代の終わりごろの怪談ブームに乗って盛んに描かれるようになった幽霊や妖怪を題材にした浮世絵を集めた「怖〜いおばけ浮世絵展」が若里の水野美術館で開かれています。

 葛飾北斎、歌川国芳、月岡芳年ら江戸時代後期の浮世絵師や明治期の人気絵師ら33人が描いた、怖くもあり、どこかくすっと笑える作品108点を展示紹介しています。

 展覧会は「百物語」「幽霊」「妖怪」「妖術使い」「お化け退治」など六つのジャンルで構成。現在5図しか確認されていない北斎の「百物語」のシリーズからは、「さらやしき」「笑ひはんにゃ」「小幡小平次」の3図を展示しています。「妖術使い」には、闇の中から現れた巨大な骸骨が印象的な国芳の大人気作品「相馬の古内裏・滝夜叉姫と大骸骨(だいどくろ)」が並びます。

 大小9匹の猫が重なって作り出す化け猫の顔や、昔話「舌切り雀」で、欲張りなおばあさんがもらった重いつづらから飛び出す首の長い三つ目小僧などの妖怪たちを描いた作品も。

 同館学芸員の桐渕彩良さんは「背筋がゾクッとするようなお化けたちに会いに来て暑い夏を乗り切って」と話しています。

 9月29日(日)まで。月曜休館(9月16日、23日は開館、9月17日、24日は振り替え休館)。開館は9時半から17時半。入館料は一般1200円、中・高校生700円、小学生400円。小中学生は土曜日無料。

 (問)同館☎︎229・6333


2024年8月31日号掲載

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