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ゴキブリも苦手「猛暑」

気温35度以上で「危険」 昼涼しい場所に隠れ

 「嫌いな虫」として圧倒的に挙がるのが「ゴキブリ」です。その響きだけで顔をゆがめる人もいるでしょう。ゴキブリに何かをされたことのない人も嫌うのは幼少期からの「刷り込み」が大きく、保護者がゴキブリを嫌っている姿から恐ろしいものだと思ってしまうのだそうです。

 生命力が強いイメージのあるゴキブリにも苦手なものがあります。「猛暑」です。一説では、気温が35度以上で危険な状態に陥り、40度で死んでしまうようです。このため、夏は昼間涼しい場所に隠れ、気温が下がり、しのぎやすくなる夜に活動します。

 近年、ゴキブリも人間もバテるような暑さの日が増えていて、昨夏の平均気温は1898年の統計開始以降で最も高くなりました。国連事務総長が「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰の時代が来た」と述べたほどです。

 熱中症で亡くなる人も増えていて、多い年では日本で年間1500人を超え、台風や地震などの自然災害で亡くなる人を大幅に上回っています。

 国は2030年までに熱中症による死者数を今の半分にすることを目標にしています。

 危険な暑さへの事前の対策を呼びかけるため、3年前に「熱中症警戒アラート」の運用が開始され、加えて今年からは一段上の「特別警戒アラート」が始まりました。これは、「広範囲で過去に例のない暑さになると予想される場合」に前日の14時に発表されるものです。

 これらの情報は、自治体や環境省、気象庁のホームページ、テレビやラジオなどの報道機関を通して知ることができます。

 私が強く勧めたいのが「環境省とLINE友だちになる方法」です。熱中症警戒アラート・特別警戒アラートが発表された際は、環境省からLINEメッセージが届くため、すぐに知って備えることができます。

 この夏も猛暑となる予想ですので、さまざまな対策を行い、自分や大切な人の命を守りましょう。

 気象予報士・防災士


2024年5月25日号掲載

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