三峰山

緑一色の山で景色を堪能

一面緑に覆われた山頂への一本道を登る

 夏山シーズン最盛期の8月上旬、高齢の山仲間3人で「どこか〝軽い山〟へ行こう」と選んだのが三峰山(1887メートル)。和田峠と扉峠のほぼ中間にある、ビーナスライン沿いの小高い山だ。

 全山が緑のササ原に覆われ、空に溶け込むような感じで一本道が山頂へ続く。簡単に登れて360度の展望が楽しめるとあって、近年人気が出ている。

 7時に長野市内を出発。須坂長野東インターから上信越道に入り、坂城インターで降車。塩田平から丸子へ抜け、国道142号を走り旧道で和田峠へ。

山頂から北側に望む台状の美ヶ原

 ビーナスラインに入る前に、足慣らしに旧中山道の和田峠「古峠」まで行ってみた。当初はここから、長門牧場より霧ケ峰を経て美ケ原に至る中央分水嶺トレイルを歩き、三峰山に行くつもりだった。

 初めて訪れた古峠は、かつて中山道最大の難所。特に冬場は難儀したらしく、傍らに旅人の無事を見守った古いお地蔵さんが安置されていた。

 諏訪側には御嶽山の遥拝場も。この日は、中央アルプスはよく見えたが、御嶽山は分からなかった。

南側に見下ろす諏訪湖と中アの山並み

 再び和田峠に戻り、ビーナスラインを北上。三峰茶屋の駐車場に車を止める。夏休み中のせいか、平日というのにほぼ満車状態。大勢の観光客が目の前の三峰山をはじめ、北側の美ケ原や浅間連峰の眺めを楽しんでいた。

 急カーブのビーナスラインを横切り、左手の斜面から登り始める。樹木は一本もなく、一面が丈の低いササ原だ。遮る物がないため、風が強くてササも伸びないようだ。

 間もなく和田峠から来るトレイルコースと合流。後は一本道だ。上部を見ると、幾人も登っている。白く光るのは日傘をさして登っている人だ。擦れ違った子どもはサンダル履きだった。

古峠の傍らにたたずむお地蔵さん

 足元のササの間に時折、ピンクのハクサンフウロや紅紫のアザミの花がのぞく。

 三峰山の由来は三つピークがあるからのようだ。30分ほどで三等三角点のある最初のピークに。その先50㍍ほどで山頂だ。

 東側には富士山や、霧ケ峰から雲をかぶった八ケ岳が。南側は諏訪湖を見下ろし、遠く南アルプスや中央アルプスの山並み。西側は松本の市街地の先に北アルプスが見えるはずだったが、残念ながら雲に覆われていた。

 ぐるりと見渡せる山頂での展望を楽しんだ後、昼食前に仲間の一人が抹茶をたててくれた。心地よい涼風と美ケ原を眺めながらの一服は格別だった。

 下山後は三峰茶屋の展望台でもう一度景色を見た後、ビーナスラインをさらに北上。扉峠を過ぎ、美ケ原へ入る手前から長和町の和田に下る。和田宿温泉ふれあいの湯の露天風呂で汗を流して帰った。

(横内房寿)

2026年8月29日号

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